カテゴリ:弟子時代( 3 )

鳩といえば

うちの周りには鳩がたくさんおります。
すぐ裏を菊池川が流れており、そこにかかっている橋に住み着いているようです。

鳩といえば。。。

弟子時代、師匠のうちは、かなりな山の間にありました。
今いっても、、たどりつけるかなあ、、、。というくらい(笑

ある日、10時のお茶の時間に奥様がこうおっしゃいました。
「今日は、山鳩がガラスに当たったから、お昼は焼き鳥ね」
・・・???
そうです。あまりに磨かれて透明なガラスに、そこにあるとは気がつかず、鳩が元気よくぶつかったのでした。

お昼には、見事にちいいいいいさな焼き鳥がお皿にならんでおりました。

鳩って、こんなに小さいのか、、、。
うずらの焼き鳥をたべたことがありますが、あれに近いです。

食べながら奥様がまた一言。
「ほしのさん、次に山鳩がガラスにあたったら、あなたが羽をむしる番よ」

ひえええええええ!!!!!
やだ!やだ!神様!ぜったいこっちにこさせないでくださいよおおおおお!!!

狩猟期は11月から2月の間。その間中おびえておりましたが、無事になにごともなく鳩もとんできませんでした。ほっ。(笑

ちなみに、帰り道に山鳥(きじみたいに立派な尾羽のある鳥です)がよくばさばさーーーっと茂みから飛び立っておりました。
うさぎもぴょんぴょん。
たぬきはしょっちゅう。
いたちもするするっと。
粘土小屋に行けばへびもにょろにょろっと。
あるときは、迷った鶴がたんぼで餌をあさっていました。(もういいって!笑)

ドンだけ自然があふれてるんだ、、、、。

だんだんワイルド生活に慣れてはいきましたが、やはり、ガラスにぶちあたった山鳩の羽はむしれるまでにいたりませんでした(笑

鳩といえば、この話をすぐに思い出します(笑

コパンの裏で、小鳩が話題に上っていて、つい、思い出しました。
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by 93hossy | 2008-09-16 01:58 | 弟子時代 | Trackback | Comments(2)

思い出すまま弟子日記・2

窯たき。  非常に重要な仕事のプロセス。
どんなにつくりがよくっても、ここでだいなし、ってことはあるものです。
まして、自然相手の薪窯。たきはじめから終わりまで、ずっと緊張の時間が続きます。

はじめて薪で窯をたいたのは、有田の窯業大学校時代。

穴窯を、卒業前の行事としてたきました。

2学年全員で1昼夜をたきつづける、というものです。
メンバーは入れ替わり立ち代わり。
そこここで宴会があっていたり、ギターひいて歌っていたり、、、まるで野外ライブのイベント会場!

もちろん、たいてるときはそれなりに真剣でしたよ(笑

しかし、土平窯でのはじめての窯たきは、これとはまったく違いました。

ピーンと張り詰めた空気。しーんとした中にぱちぱちと薪のはぜる音だけが聞こえます。

弟子はまず、ドウギの間を1100度くらいまで上げていきます。
ここは、背板とよばれる木材を使いますが、なかには厚み5センチ以上、長さ3メートルなんてものもあります。
これを、一の間との間の壁にぶちあてないように、しかも、奥までなげいれなくてはなりません。

髪の毛も焼きました。やけどもたびたび。
なんと、ひざ下など、低温やけどしており、いまだに後遺症になやまされています。

はじめこそちょろちょろなんですが、次第に炎はゴオゴオと音を立てて投げ入れ口の鉄板の隙間から吹き出すようになります。

こうなってくると、この鉄板をあげるときは、まず深呼吸。おちついて。
さっとあげて、一気に薪をなげいれます。部屋全体にまきがちらばるように、しかもすばやく。

でも、うまくいかないこともしばしばで、つい、炎がでているのを忘れて投げ入れ口に近づいて薪を動かすことも。

ちりちりちり、、、、        うあっ!!!

眉毛を焼いてました(笑

こうして闘いつつ、先生へとバトンタッチするのです。

一の間・二の間は先生の手伝いです。くべやすいように割木を並べ、待機します。

一の間からは、たき口が横になります。このたき口、ドーム状にぽっかりあいているわけですが、これを、ドウギの間をたく間に、温度の上昇をみながらレンガを積んで、たき口の形にととのえなくてはなりません。

この作業がくせものです。。。

初めのころは、なかなかレンガの組み合わせがうまくいかず、ずいぶん時間がかかりました。
その間に、一酸化炭素ガスをおもいっきりすっていたようで、気がつくと、もうろうとし、ガンガンの頭痛に襲われていました。

「しばらく休んでこい」
そういわれて、仕事場に戻り、顔を洗おうと鏡を見ると、、、
紫色の唇をした、世にも恐ろしい顔が、、、

ぎゃーーーーーー

お初の窯たきは、そこでリタイア。。。

それからは、なるべく姿勢を低くして、すわないようにすわないように、作業したのを覚えています(笑

慣れてきてからも、いつも緊張していましたね。

ああ、これが仕事なんだ。

そう実感したものです。

毎回、夜中に、おおきなおにぎりと、みつまめを奥さんが差し入れてくださいます。
これも、ここちよいリズム作りのひとつ。
長年繰り返されてきた土平窯のリズム。

三の間に入るころには、季節にもよりますが、世界はしらみはじめています。

さあ、もうひといきです。

卒業間近には割り木の投げ入れもさせていただくようになりました。
おくまで投げ入れて、焼き物にはこつんとしないように、、、、。

時間のあるときに、よく練習していました。投げ入れ。
なかなかむずかしいんですよ。
とくに、焼き物と、まきのたまっていく部分の間が狭かったため、こつん、は何度かやってしまいました。
そうすると、次の回はなげさせてもらえません。練習のみです。

ひとつひとつ、真剣勝負。

たき終わると、そろって窯に一礼をし、しめの掃除をして引き上げます。

鼻の穴はすすで真っ黒。顔だって。ほこりと汗とでどろどろのへとへと。
お風呂をいただいて、みなで朝ごはんを食べます。
このたきあけの日は1日お休みになります。
丸々ほとんど寝ていました(笑


炎と闘う。生きていることを実感する。

いつか、もういちど、薪で窯をたきたいのです。それが私の夢のひとつです。
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by 93hossy | 2008-06-23 01:30 | 弟子時代 | Trackback | Comments(2)

思い出すまま弟子日記・1

佐賀県有田窯業大学校で2年間勉強した後、私が選んだのは、弟子入り。

自分で土や釉薬を作っている方のところで勉強したい!と、最初に選んだところでは、見事に断られました(笑
「女には無理」この一言で。

なにくそーーー!と思ってはみたものの、3回通って無視し続けられたので、さすがにもうご迷惑おかけできないな、とあきらめたのでした(笑

その後、運よく、学校の先生が紹介してくださったのがわが師匠、藤ノ木土平。

最初に登り窯の窯たきをお手伝いにいきましたねえ。

で、窯たきあけに、朝ごはんでも食べていけ、といわれたのですが、授業に間に合いません、とお断りしたのが気に入られたようでした(笑
「男らしい」と。

いえ、あの、一応女性です。(笑

そうして、卒業後、2年間お世話になることになります。

とはいえ、すでによいお年頃になっていた私でしたので、毎日の仕事は重労働で、想像以上の厳しい毎日にあごがあがりっぱなしでした。

たとえば、薪運び。
これ、割木(いわゆる薪。長さがそろって、一定の本数をまとめてあります)の束を運ぶのと別に、背板と呼ばれるものを運ぶことがあります。
これが、、、はじめて運んだときはものすごくはぁはぁいいました。

木を板にするときに出る、いちばん外側の皮がついた部分とか、スライスの途中で出た薄すぎるものとか、いろいろあります。木材屋さんとかいろんな方が、トラック一杯につんで、ガサーーーっともってきてくださいます。
短いものでも1メートル50センチ、長いものだと3メートルくらいあったりします。
長いものは、適当な長さにチェーンソーなど使って切りそろえます。

これを、一輪車にのせて運ぶのですが、すこーしずつ運んでると、檄が飛びます。
「ホラー、そんなこっちゃ、仕事終わらんぞ!(怒)」・・・・・はーい(T.T)

運んだ先では、崩れてこないように、うまく積まなくてはいけません。これがまた一苦労。
下のほうはまだいいんですけど、上のほうになると届かなくなってきて、、、。それでもなんとか工夫しながら、いろんなところによじ登ったり、投げてみたり。
顔は真っ黒け。汗だく。ほこりまみれ。目にごみ(笑
こうして、丸一日かけて運ぶのでした。

もうね、お昼ご飯のおいしいこと!!!
唐津は新鮮な魚が豊富に取れますし、上場台地と呼ばれる土地で、果物や米など、豊富にできていました。
お昼ごはんの手伝いも、弟子の仕事。その当時私のほかにもうひとり弟子がいたので、交代で奥さんといっしょに作るのが日課でした。

このとき、料理上手な奥さんにいろんな料理を教えていただいたものです。

ある日のメニュー。さといもとあわびの煮物ゆずぞえ。これ、料亭のお料理だそうです。
な、な、なんだー!!!このうまさ!!!
経験のない深いあじわいに、つい叫んでました(笑
今考えると、昼間っからあわびですよ!
しかし、このおかげで、力を蓄えて午後からの仕事もできましたし、料理を覚えることもできました。

なにもかもが勉強の毎日。一生の思い出です。
そして、私の土台を築いた2年間。

ときどき、思い出して書き留めておこうと思います。
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by 93hossy | 2008-06-17 02:29 | 弟子時代 | Trackback | Comments(6)