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大好きな先生を見送って

1週間がなんて早いんでしょうか。
もう先週のことなのか、、、。

12月9日。
故・渡邉学先生を偲ぶ会。

黒髪にある、自然庵にかけつけると、
すでに沢山の方があつまっていらっしゃいました。
あとで聞いたところによると、総勢160名。
まるで同窓会のような集まりでした。

こんなことで会いたくはなかったね、と言いながら、
先輩、後輩、恩師など、懐かしいお顔に囲まれての会でした。

3部構成となっていて、
まずは弔辞を4人の方から。
お酒を呑んだり、取材旅行をしたりのエピソードや、
卒業してからも授業の相談に乗ってくださって、
ワゴン車いっぱいに楽器を積んで駆けつけてくださったエピソード、
「待つこと」の重要性を誰よりもご存知で、それがベースの表現教育によって、
沢山の個性的な子供たちを輩出した子どもの会のエピソード、
違う学科でありながら音楽教師を目指し、しょっちゅうお酒を呑んだり山に登ったり、
遊びながら音楽教育の話に花を咲かせてくださったエピソード。
どれも笑いアリ涙アリの素晴らしいお話でした。

先生、みなさんから愛されてる!

2部は献奏。ピアノ、古楽器、創作ダンス、ロック、と幅の広い表現者が献奏されました。
ダンスは特によかったな。
まるでお孫さんのように可愛がっていらっしゃった雫ちゃんと凛花ちゃん、
のびのびと少女らしいダンスを踊ってた。
大好きな先生を見送って_f0143299_121381.jpg

3部はスライド上映しながら生演奏です。
オルフ楽器を使った、幻想的で素朴な、夢のような演奏でした。

私はずっと泣いていました。
献花をするときは顔がくしゃくしゃでした。
もう会えないのだな、と初めて実感したからです。

でも、こうしてみんなの心の中には先生が生きている。
先生が教えてこられたスピリットも生きている。
私がこうして焼き物を作って自分を表現していこう、と決心できたのも、
先生のおかげなのです。

音楽を通して、先生は、こんなことを教えてくださいました。
「それがなんであってもいい。自分がこれだ!と思うものが見つかれば、生きていくのは怖くない」
自分を信じる心が、自分の中に眠っていることを、気づかせてくださったのが先生だったのです。
人が敷いたレールでなく、自分で見つけた道を歩いていこう、と思えたのも、
こうした教えが私の心に深く根付いたからなのです。

音楽教育でありながら、先生の教えは表現教育であり、
人間が生きていくために最も大事な力を引き出す教育でした。
だけど、こんなこと言ったら、先生はきっとこうおっしゃるでしょう。
「ホシノ、お前ちょっと大げさなんだよ・笑」
照れ屋でけっしてでしゃばることのなかった、粋で素敵な先生でした。

ほぼ4時間に渡るお別れの会のあいだ、こんなことに思いを馳せながら
今、この会場をきっと先生は嬉しそうに眺めていらっしゃるだろう、と感じていました。

赤ワインの好きだった先生のために、
ボルドーを1本買って帰りました。
そして、一人、先生を思いながら献杯したのでした。
大好きな先生を見送って_f0143299_1334044.jpg

コロッケは先生の大好物。知ってたら、私の作ったものも食べていただきたかったな。
ホシノ、がんばります。見守っててください。

最後に、文集の編纂から偲ぶ会の準備など、様々ご苦労があったことと思います。
一番の愛弟子であり、娘さんのように可愛がっていらっしゃった久枝隆子先生に
感謝の気持ちを捧げます。本当にこの会で皆さんを集めてくださってありがとうございました。

by 93hossy | 2012-12-18 01:34 |

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